僕の兄貴は××!?
□朝から
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支度が終わって一階に降りてきた時には、由貴子さん……改め、「母」はプンプンッ!と顔を膨らませていた。…とても30歳代には見えなくて、とても可愛らしい。
その美貌に少し緊張してしまう。そりゃあ男ですから。
「もう!遅いわねぇ〜!貴矢なんてもう食べ終わるわよ??」
「ご、ごめんなさい…;」
そういって椅子へ腰かけた。前に座っている貴矢から鼻でフッ…と笑われ朝の苛立ちを思い出し、睨んだ。
(〜〜…ッ!!)
「ほらっ!雄希!早く食べちゃって!お母さんも仕事に行かなきゃなんだからね!」
食器を片付けながらエプロンを取って…無駄の無い動きさながら、バタバタと用意をしていた。
「今日仕事早くない??」
何気なく聞いたのだが……今後悔した。
瞬時に此方に満面の笑みを向け…
「決まってるじゃなーい♪朝一で八百屋の店長に……」
「へぇ……」
「ちょっと!?ちゃんと目を合わせてっ!」
雄希は明後日の方向へ目をそらす。
それを見て母がツッコミ(?)を入れる……これが毎朝のお約束になっていた。
さぁ、今日も収穫するぞー!…などと意味不な気合い十分な母を横目に牛乳を飲み干し、そそくさと台所をでた。