基本銀新2

□一週間(完結)
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「さ、ご飯どうぞ」

いつもの朝食。しかし神楽がいねえだけで、なんかほら、新婚夫婦みてえな気がしねえか?妙にふわふわとピンク色のオーラが飛んでるような気がするのは俺だけか?

「銀さん、ご飯粒ついてる。もー」
なんて新八が俺の頬からとってぱくりと指を咥えて上目遣いに俺をみた。
「美味しいですか?」
「すっごくうまい。新ちゃんが作るもんならなんでも」
「やだ、銀さんたら」
「このあと新八を食べていい?」
「…もう…朝に何言って…」
「朝だからいいんじゃん?」
まんざらでもないようで新八は指をくわえたまま、恥ずかしそうに目を伏せた。






「銀さん!」
はっと我に返る。

「早くご飯食べちゃわないと遅刻しますよ」
新八が時計を指差した。

………ハイ。「ご飯粒ついてる」のところから俺の妄想です。スイマセン。



「さ、お弁当ですよ。水筒はこれです」なんてお弁当を差し出す幼な妻いや、新八に追い立てられて万事屋を出た。

「瓦葺の仕事なんでしょ?頑張ってくださいね!」
大きな屋敷の瓦張りは人手がいないらしくて数日間にわたるいい仕事だ。金持ち相手のせいか実入りもいいしそのせいか新八の機嫌もいい。

「いってらっしゃーい!」
ハイテンションな新八とは正反対に俺はしぶしぶ手を振る。

くそー!なんで今日仕事いれちまったんだ!!せっかく二人きりなのによう!






ま、いい。


俺は新八の愛情たっぷり詰まった弁当を抱えて上機嫌で仕事場へ向かった。




まだ一週間ある。
朝から晩まで二人っきりだぜ!!
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