沖田総受1

□夏の日(完結)
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「あっちー」

なんでこんなに暑いんでえ。まだ6月じゃねえかい。だいたいこの隊服あちーんですけど。

日差しさんさんの午後、見回り途中余りの暑さにめげて土方さんをまいていつもの駄菓子屋に休憩しにいった。

「おー沖田くんー」
旦那だ。相変わらずほわわーとしてる。人のこと言えねえが仕事してんのかなあ。一緒にいて楽しいから好きだけど。
「旦那。いっつもここいるじゃねえですかい。仕事しねえと眼鏡とチャイナに怒られますぜい」隣に腰掛けながら言うと
「沖田君こそー」といって二人でひひひと笑いあった。いやあ。このぬるさがいいねえ。

「何たべてんですかい?それ新しいの?」
旦那のかじってるアイスバーをのぞき込むと「あ、これ?なんか人気なくて製造中止みたい。これ最後の一本。」なんだそら。「うまくねえんですか?」
チョコレート色したアイスを旦那ががりがりとかじりながらうーんと唸る。
「いやあ 俺は結構すきだけどねえ。微妙な味かなあ。」「チョコですかい?」
「いや 醤油。」ずるっとこけた。

「マジ?どんな味?」と聞くと旦那はかじってないほうをくるっと向けて「食べてみる?」と差し出してきた。
身を乗り出して旦那の差し出したアイスを舌を出して舐める。ん…?匂いは醤油?いや、でもかなり甘ー!
安定が悪いんでアイスをつかんでる旦那の手をつかんでかぶりとアイスにかじりついた。

「んーーマジ微妙ですねえ。あ、あでも結構いける…かも?」
んんん…?と唸ってるといきなり襟首捕まれて引っぺがされた。

「なにやってんだ!!」

あー…鬼の副長が鬼みたいな顔してたってた。
「なんですかい。せっかくアイスもらってたのに」
「アイスぐれえ買ってやる!!」
そのままずるずると引きずられて店の外へ連れ出される。
「沖田くーんまたねー。」
旦那の声に「へーい」と声を返すと土方さんがぎっとにらんできた。
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