沖田総受1

□君のHappy Birthday(完結)
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「隊長お誕生日おめでとうございます!」

真撰組の幹部・有志でいつのまにか「総悟誕生会」という名の飲み会が始まっていた。
「うわーうれしいでさ。」
沖田はかなり飲んでるのかにこにこと笑顔を振りまく。
「沖田さん!これ俺からの誕生日プレゼントです!」
山崎がそっとリボンのついた紙袋を渡すと沖田は「ザキ〜ありがとう〜なんだろ〜」と袋をのぞいてそのまま切れのある回し蹴りで部屋の隅まで山崎をとばした。
「ひでぶ!」
「てめえ間違えてるンだろ。わたすもの」
にこにこと天使の笑顔の背景にどす黒いベタが見えた。
「ま、間違えました・・・。」
そのまま袋から飛び出た白地に紺のラインのセーラー服をかき集める。
「沖田さんにあうと思ったのに。」
そのままエルボで沖田に畳に沈められた。


「総悟が似あうわきゃないだろ。こおーんな可愛いの。」
紫煙を吐きながら土方が言い放つ。黒の着流しをきて壁にもたれて手酌酒の色男。

「いっくら見てくれがよくたって、内面の黒さが表にでてんだよ」
「なんでい。変態ヤロー俺に文句つける気かあ?」
沖田はいつもならず結構酔っているのか、そのまま挑発にのって土方の膝にも乗り上げる。
お、いい感触。
密かに、やに下がる土方のスケベ心は内緒で。

「佐々木あたりなら似合うかもな。」
いきなりご指名をうけてびびりあがったのは、先日入隊したばかりの16歳の少年。いがぐり頭のまるっきりの餓鬼。

「着てみろい」
鬼の副長の指名をうけて、びびりながらセーラーを着る。これってパワハラじゃねえの?傍にいた一同は心密かに思うが、副長怖さに止める気力はない。佐々木のセーラー服はまるで高校球児の女装だ。ミニスカからでてる足のふっさふっさの意外に濃いすね毛が泣ける・・・。

「うーん・・・・いまいちだなあ」
いつのまにか起きあがった局長近藤が呟く。あんたさっきまでつぶれてなかったけ?皆のこころの声。セーラーと聞いて目が覚めたか。

「俺着てみる。」
近藤が紺色のプリーツスカートに足を通すと、びりっとウエストに鈍い布地の裂ける音がした。
「ああ!局長やめてくださいよ!これこれコスプレ用なんかじゃなくって本物のセーラーなんですよ!ネットでやっとかったんです!それも埼玉県立渡部高等学校の!」
「ザキィ。お前のマニアックな趣味はキモイんだけど。」
近藤に追いすがる山崎の脇を振り向きざまに鋭いパンチで抉って再び畳にダウンさせると、とろんと酔った目で沖田が言った。

「俺も着てみる。」
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