基本銀新2

□Kiss me please(完結)
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「ケツ出せ。馴らしてやっから」






冷たくそう後ろから囁かれて僕は寝巻き代わりの作務衣のズボンの紐をおずおずと解いた。



「銀さん…やっぱり…僕、あの」
「ぐずぐずすんな。ほらケツだせって」

銀さんには逆らえない。僕がためらっていると「ほら!早くしろ!」と厳しい声で叱責されて慌ててズボンと下着をずらした。

逆らえない…そうだ。言うことを聞かないと…


「あ…の、せめて場所…こんなとこで…」
「言うこと聞けよ。めんどくせえなあ。抱かれてえんだろ?」

ぱんとお尻を叩かれて僕は唇を噛んだ。

洗面所にしがみついた情けない格好でお尻を銀さんに突き出す。時間はもう夜中すぎ。しんとした夜更けに僕達のひそひそ声だけが響く。外の闇とは対照的な洗面所につけた煌々とした明かりがまぶしい。

「せめて…電気を消して」
そういうとぱちんと洗面台の電気もつけられた。

「銀さん!」
「ほら、新八の顔が良く見える」
目の前の鏡に映った自分の顔に慌てて目を背けた。


「やっぱり…やだ…銀さん…」
「うるせえな。ほら早く。神楽が起きてくっぞ」
僕の泣きそうな声を無視してぬるっと何かが後ろに塗られる。

「あ、な、なに?」
「ハンドクリーム。よくすべるだろ」

そのままぐうと指が入ってきた。銀さんの太くて節くれだった指が僕の中に滑り込む。

「は…っん」
体の中に侵入される感触に思わず声が出た。銀さんの嬉しそうな笑いが零れる。

「鏡見てみ?」
口を半開きにしてイヤらしい顔した僕がいた。

「やだ…!銀さん」
僕の抗議を無視して銀さんが笑う。

「ケツの穴で感じちゃってんの。新八君」
揶揄するような声に僕は唇を噛んだ。

…でも何も言えない。銀さんに口答えができない僕。
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