沖田総受4

□移り香(完結)
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正座したような格好のまま、後ろから大きな手で腰を掴まれて引き寄せられた。体が沈んでうつ伏せになる。思わず畳の上で硬く拳を握った。


屯所の馴染んだ自分の部屋。
隊服のズボンだけを脱がされた格好で尻を突き出した沖田は羞恥に目を閉じる。

かぎなれた煙草の匂い。目の端に映る黒い着流し。尻肉が遠慮なく押し開かれ、探るように後ろに差し込まれる指。目を開けていられなかった。

「せめーな」
尻の間にどろりと垂らされる冷たい感触。
先がノズルになっているのか、つぷんと何か硬いものが沖田の後ろに侵入して思わず声が出そうになる。それからぶちゅぶちゅと音がしてどろっとしたものが中に流し込まれる。

「ま…って、なに…?や、だ」
「ただのローション」
ぐちぐちと指が差し込まれた。

「ほら…中まで滑る」
「…っ」

「息吐いてな」
腰を掴まれて後ろからゆっくり挿される太い欲望の幹。その圧迫感に沖田は思わずうめき声をあげる。

「う…土方さ」
「しらけるからその名前なしね」
銀時に口を封じられてそのまま一気に突き入れられた。



狭い肉壁を押し開く熱く脈打つ欲望。
ずぶずぶと擦るように差し込まれて軽くゆすられる。上向きの角度でごりごりと中を突かれてぞわっと全身鳥肌が立った。いっきに波が襲ってくる。背中から肉ごと、骨ごと掴まれて頭のてっぺんまでずるりと自分が抜け出たような浮遊感。

「あ、あああー…!!」
びゅっと前が飛んだ。がくんと顎があがり、体が飛び跳ねた。銀時が覆いかぶさって沖田の体を押さえつけてくる

「逃げんなよ」
「あー…あ、あ、あ」

「すっ…げえ、締まる」
やべえな…そう囁きながら沖田の腰をしっかり掴んだ。

「入れただけでイっちゃうとかそんなに俺のチンポが美味い?」
「あ…あ、あ…」
揶揄する言葉も耳に入らなかった。びくんびくんと痙攣するその細い腰を掴んで銀時が遠慮なく腰を打ち付けてくる。その律動に沖田は体を跳ねさせる。

「ひ、…あ、あ、あ…ま、って…あ、あ、ああ」
イったばかりの中をごりごりと擦られておかしくなりそうだった。

「いや、あ、あ、あー」
「エロイ体しやがって」

銀時に体を起こされて膝の上にのせられる。自重で深々と刺し貫かれて沖田はまた声をあげた。

「いいの?屯所の部屋でこんな」
「う…あ、も、だめ…」

「興奮してんだろ?」


銀時は黒の着流し姿だった。
誰のかなんていわなくてもわかる。服に焚き染めたような強い煙草の移り香。後ろから逞しい身体に抱かれると誰が誰だかわからなくなった。

「アイツの匂いで興奮すんだろ?」
太い腕が沖田に絡みつき、そしてぐいぐいと下から突き上げてくる。
「体格同じだしな」
散々弄られて勃起した乳首を両方一緒に痛いほど摘まれて沖田は泣き声をあげた。

「い…たい…」
「チンチン勃ってるぜ」

それからわざとのように耳元で囁く。

「…総悟」
低い声。まるで誰かのような呼び方。

「好きだっていえよ。ほら」
沖田は固く目をつぶったまま喘ぐ。

「っ…あ、あ、」
「総悟、好きだ」
甘い囁きに理性は直ぐに消え去った。

「…あ、…好き…」
「こう、やられるのも?」
長い指が沖田の性器に絡む。さっきの吐精で濡れた鈴口を指で容赦なく弄る。

「…あ、う、ううう」
「好きだろ?ほら、こうすると」
「あ、…ああー…す、き…い、いい…」

性器と乳首を弄られて沖田は善がった。体がくねる。後ろからくわえ込まされた熱がぐちゅぐちゅと肉壁を擦るこの感触。頭の中がくらくらして何がなんだかわからなくなった。

自分を抱く煙草の匂い。
『総悟…』と自分を呼ぶ低い声。


「あ、あ、ああーひ、土方さん!好き…!す、き」

煙草の匂いにくらりとした。
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