沖田総受2
□一番隊隊士日記(完結)
1ページ/4ページ
「ふあー、ねみい、ザキから借りたあのゲーム面白かったぜい。」
「何時までしてたんですか?」
「わかんねー。なんかいつの間にか寝てて起きたら朝だった。」
「ちゃんと布団で寝なきゃだめですよ。沖田さん」
食堂で並んで朝ご飯を食べながら、その実俺は監察の山崎さんと隊長の会話に聞き耳を立てていた。
あーいいなあ。山崎さんって結構沖田隊長と仲いいよなあ・・・。俺もこんな風にゲーム貸したりしたい・・・。
一番隊隊士の俺は他の隊よりは隊長と近いけれど、なかなかこんな風にはうち解けられないのが現状だ。こんなふうに山崎さんみたいに隊長と話したいなあ。
俺はそんなことを考えながらみそ汁を飲み、そしてあくびをかみ殺す隊長の顔を盗み見る。
今日もめちゃくちゃかわいい。あくびで涙目になってごしごし目擦ってる所なんてとても泣く子も黙る真撰組一番隊切り込み隊長とは思えない幼さだ。
「ザキ、いっつも世話になってるからこれやるわ。」
「って、自分の嫌いなもの押しつけないでくださいよ!」
隊長がおかずを山崎さんの皿に押しつけて、山崎さんは「好き嫌いしちゃだめですよ。」なんていいながらもそれを食べてる姿をみてちょっと嫉妬のようなものまで浮かんでくる。
山崎さんは隊長にお茶をついで渡すと隊長は当たり前のようにそれを受け取って飲む。
なんだよー。山崎さん一番隊でもないくせに隊長とそんな仲良くして。
「総悟。好き嫌いすんな。」
でた!!
女泣かせのバリトンが落ちてきて、当然のように隊長の横に座っていた隊士をどけて副長が座った。朝からばりっと隊服をきて座ってるだけでこっちまで背筋が正される迫力だ。
そして相変わらずの色男。
「朝からよくそんなマヨかけて喰えますねぃ」
胸がやけらぁ。嫌そうな隊長の顔。
「お前こそ好き嫌いすんじゃねーよ。大きくなれねえぞ。」
「うるせー。馬鹿。子ども扱いすんな。マヨ馬鹿ニコチン馬鹿野郎」
「っておめー上司に朝から!馬鹿三回いったな!」
俺達が声すらかけられない鬼の副長(見るのも怖ええ)に馬鹿馬鹿いってる隊長も凄いが、あの隊長を子ども扱いする副長も凄いと心底思う・・・。