沖田総受2
□ホリディ(完結)
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「ちょっと旦那!もう!」
仲居さんが出て行った後、顔を赤くした沖田君に怒られた。
「あんまりいちゃいちゃしてたら変に思われるじゃねえですか!」
「いーじゃんよー別に見られたってさ」
俺が近寄ると沖田君が警戒したように体をひいた。う、何。傷つくんですけど。
「よくありやせん!」
「いや?」俺に触られるの。
そう顔をのぞき込んで言うと長いまつげを伏せた。それからちらっと上目遣いで俺をみて。
「・・・い、いやじゃありやせん。け、ど。」
・・・今日はツンデレ沖田君のデレ放出日か?!
俺は赤くなった沖田君の顔を見ながら思わずにやっとわらった。こぼれ落ちる言葉。
「めちゃくちゃかわいい。沖田君。」
「さっそく大浴場にいってきやす!」
沖田君は妙に慌てて浴衣をひっつかんで立ち上がった。
「あ、俺も行」
言いかけたところで彼の姿はもういねえ。早ええ!!早いよ!沖田君!脱兎のごとくそんな逃げ出さなくても。
まあ、いい。夜は長い・・・。
うひひひと我ながら人格を疑う笑いが漏れて俺はごほんと咳払いした。
いやいや、俺は思春期の高校生かよ。落ち着け。