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□闇色の空に堕ちていく僕の手を
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寒気がした。それと同時に、今自分のいる場所が奈落の底のように感じた。いや、あるいは空の上なのかもしれない。なんせ今まで行った事など無いのだ。こんな真っ暗な闇色でも不思議ではあるまい。


奈落の底なら、手を伸ばせば誰かが自分の手を掴んでくれるかもしれない。 しかし空の上なら?


(落ちるしかないな。)

選択肢は無い。飛び込む。


「お前っ!ふざけんなよ!」


手を掴まれたその瞬間から、白黒の世界は様々な色を持った世界に変わった。

「馬鹿な事すんじゃねーぞ!」

「…あぁ…ありがとう。」


引き上げられて、自分が屋上にいた事を知った。



初めて死が恐くなった。



 

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