頂いた宝物

□ハンバーグ委員長と、
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あの頃から何年たっただろう。今じゃ、僕も普通の人間で。人間らしい心があるんだよ。今までこんな心無かったのに。言葉に出さないし、誰にも気づかれたくなくて必死に隠しているけど、もうばれてるかもしれない。君のせいだね。うん、100%君が悪い。そろそろ来るころかな、どたばたと廊下を走る音がして、がらがらと扉が開く音。


「雲雀さん、誕生日プレゼントください!」


叫びながら応接室に飛び込んだ。今日は私の誕生日だもんね、盛大に祝って貰わなきゃ!動きにくくて邪魔だったブレザーを脱ぎ捨ててソファに転がり込む。今日はいつもより偉そうに、得意げに、雲雀さんに命令。咬み殺される?そんなわけ無いじゃん。恋人だもん。


「雲雀さん、飲み物も欲しいです!あと、ケーキ!」

「君は僕を誰だと思ってるの?」

「恋人ですよ。それがどうかしたんですか?あ、分かった。まだ自分を最強で孤独な風紀委員長様だと思ってるんですね。違いますよ。雲雀さん普通の人間ですよ。恋しちゃってるし、私のこと好きでしょ?」


呆れる。どこからそんな自信が湧いてくるんだろう。僕は嫌われたくなくて、君を喜ばせたくて、毎日必死だっていうのに。ため息をついて君の方を見ればにこにこと笑いながらでしょ?を連呼して僕の返事を待っていた。その通りだと答えるのが悔しかったから、無視。赤くなる顔を隠すために用意しておいたケーキとジュースを運んで、誤魔化す。まんまと引っ掛かってくれた事に感謝。が、安堵してジュースを飲んでいたらケーキをぺろりと食べてしまった彼女の口から恐れていた言葉。


「で、答えは?」


困ってる困ってる。さぁ、言いなさい!好きって言いなさい!恋人だもん、愛の言葉が欲しいのは当然なんだから!言うまで動かないよ。言わないなら言わせてあげるから。うわ、雲雀さん顔真っ赤。隠せてないよ。


「あーあ、愛の言葉が無い彼氏ってやだなー。キスもしてくれないし。浮気しちゃおっかなー。」


ああ、もう、出来るわけ無い。キスとかあり得ないから。愛?恋しかしたことないから。愛とか分かんないから、自分の気持ち整理するだけで精一杯だから。だいたい言いなりになんかならないから。絶対に。


「帰る。ツナたちと誕生日パーティーしよー。ツナ、誰かさんとは違って優しいし可愛いしかっこいいし、恋、しちゃおっかなー。」

「え、ちょ、待って、」

「何?」


少し戸惑った顔をして、真っ赤になりながら、何度か躊躇して、キスされた。答えも言って欲しかったんだけど、まあ、仕方ないよね。よし、合格。


「これで、いいでしょ。」

「不合格」

「え、」

「嘘。合格。てか、浮気なんてする気は無いよ。」


あ、僕の負けだ。まんまと引っ掛かったのは僕の方だ。こんなはずじゃなかったのに!最悪だ、ああ、最悪だ。お願いだからこっちを見ないで。凝視とかやめなよ。ああ、もう、また顔が熱い。ほんと、最悪!


王手!
(主導権はいつだって私のもの!)

≫土下座。なんで主人公が主導権に握ってんだぁあああぁぁっ。なんで雲雀さんキャラ崩壊してんだぁあぁぁっ!なんて駄作なんだぁぁあぁぁ、なんでギャグっぽいんだぁあぁ。

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