狼×私SS
□第七話
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「お前が0号室の住民か?」
引っ越してきたばかりの美希亜に最初に声を掛けたのは渡狸だった
『は、はい。貴方は…?』
「俺は渡狸 卍里!、不良だぜ!、四露死苦!」
ドーンと胸を這って言い切った渡狸
『こちらこそよろしくお願いします』
「何かお前貧弱そ「はいはーい、初対面の人にそうゆー事言わなーい☆」…残夏!、テメ…!」
渡狸の後ろから何の前触れもなく現れた夏目
『あ、貴方は一体…?』
「そんなに怯えなくても大丈夫☆。僕は夏目 残夏、渡狸のSSさ♪。よろしくね夢神詩 美希亜ちゃん☆」
『えっ?、何で私の名前…?』
自分の名前を言っていないはずなのに呼ばれて驚いた美希亜
「さぁ〜♪、なんででしょう?」
『え…?』
夏目は不意打ちと言ってもいいくらいに美希亜に近づいて額に触れた
「君の名前や年齢、過去…今も熱がある事まで何でも視えたり視えなかったりってね☆」
『な…!?』
「それを早く言えよ残夏!、部屋まで行くぞ!、乗れ!」
美希亜を背を向け片膝を付けておんぶの姿勢をする渡狸
『だ、大丈夫です、いつもの事ですから…』
「熱があるのがいつもなわけねぇだろ!」
「ていっ☆」
「でっ!!?」
怒る渡狸の首にいきなりチョップを入れた夏目
まともに食らった渡狸はポンと音を立てて豆狸へと変わって気絶していた