偶然と必然

□番外1
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*一日千秋*〜バレンタイン〜
<凛の場合>

……とりあえず、用意はしよう。
そんなこんなで、適当に道具と材料を買ってみたけど、何作ろう。




「トリュフでも作れ」
「それです」



蓮さんにはナイスアイディア。
いつも、適当なのにどうしたのだろう。


いつも、夕食何がいい?って聞くと“小麦粉使った料理”って言われたことがしばしば。

一回、小麦粉を食卓に並べてやろうかと思ったことがある。


本と睨めっこして作ったチョコのトリュフは、ちょっと苦い。

藍さんから蓮さんは甘いの苦手だと聞いていたから、甘いのは控えて作ってみたんだけど、ちょっと失敗。

いや、失敗って言っても甘くなりすぎただけだ。

よし、もう一度だ。





















:翌日:

授業の合間の休み時間を利用して芹菜と蘭くんにトリュフを渡した。


芹菜からあの老舗茶木のチョコを貰えるとは思わなかったけど。

放課後、芹菜や蘭くんと藍さんと別れた後、二人っきりの帰路となる。



この瞬間はいつも好き。





「そういえば、お前俺にチョコは?」

「自宅に置いてあります。もちろん、手作りですから」




蓮さんには特別だって、知ってる?

冷蔵庫に入っているのは甘すぎないチョコレートケーキ。











私にとって貴方は特別だってわかるように……。
 

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