はつ恋

□第3章
1ページ/15ページ



生徒会の役員任期が終わりに近づいた頃、五十嵐君と二人で仕事をすることを避けていた。

いつも放課後は残って仕事をしていたけど、

志保と一緒に帰ると言って避けていた。


たぶん、怖かったんだと思う。





















友人を失うことも




















今までの関係を壊すことも


「じゃあ、金曜日生徒会室の掃除忘れるなよ」


五十嵐くんが定例会で発言した言葉は、志保が食いついた。



「五十嵐、悪いけどその恒例抜けていいかしら?」

「理由は?」


「恋人と映画観る予定よ」


とうの彼氏は涼しい顔で、英語の課題を進めている。

信じられない。
普通、志保に参戦するでしょ。


「……瀬野、お前の意見は?」


「恒例なら仕方ない」
「…以上で定例会終わり」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ