はつ恋
□第4章
2ページ/13ページ
携帯?
授業中、鳴ると大変だからという理由で電源を切っていることが多い。
電源をつけること数秒。メールが一通届いていた。
差出人は吉野だ。
『件名:なし
本文:体育祭でのお知らせです。
今回、一番最後の枠で生徒会チームを入れます。
走ってください』
「あの、走ってくださいって?」
「最後の競技、5色対抗リレー忘れた?」
覚えてる。
毎年、それぞれの学部から12人走るのを見ている。
走る人を決める権限は会長にあることも知っている。
「普通科は2枠あるの」
「うん、そうだね」
「一つはクラスごとに速い子。もう一つは生徒会役員で作るみたいよ」
……えー。
嘘、止めてよー。っていうか止めてよ。