はつ恋

□第5章
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「そういえば、五十嵐くん。生徒会室にまだいるようね」


「え?」


「知らなかったの?あれ、1月まで生徒会室にいるって噂よ」


志保の話を初めて聞いた。
あまり噂話とか興味を持たない私は、本当に気がつかなかった。
志保は他クラスに友人がたくさんいる。
だからこそ、こういう話には敏感なのだろう。


「……ねぇ、どうして人って秘密を持つんだろうね」

「私にそんなこと聞かないでよ。ともを借りたいなら言ってよ」




























「で、お悩み相談室?」

「あの、お願いします」


結局昼休みに志保に頼んで瀬野くんを借りた。
正直言って瀬野くんを普通に貸した彼女の神経が全く分からない。
中学からの親友とはいえ……。


「……メールの内容をみた限りで言うけど、そのIくんとどうしたいの?」

「え?」


「え?じゃないよ。
宮城さんがIくんと恋人になりたいかこのままでいたいかで話しが変わってくるんだよ」
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