短い夢たち

□放課後の秘密、未来の約束
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秋の雨がふりそそぐある日、


「「「Ah―――」」」

『じゃあ、次ソの音ー』

あと三週間後にせまった合唱祭にむけて私は実行委員として指揮をとっていた。

『では、クラス曲を歌います。伴奏者でてきて下さい』

私が指揮をすると伴奏がながれ、みんなが歌い出す。

指揮台の上から一人ひとりをよくみてみればどれだけ真剣に取り組んでいるかわかる。


そしてやがて曲は終わる。

『えー、ソプラノははしりすぎ、でもソプラノのテンションにアルトはおいついてください。バスは音とりの練習しっかり。………榊先生、こんな感じでよろしいでしょうか?』

「ウム、いいだろう」

『では、パート練習に入ってください』

「行ってよし」


ガヤガヤとパートごとに集まっていく。

私はバスパートの所へ行った。

『えっと、とりあえず二人一組になって歌ってもらいます。………ブーイングすんな。勝ち抜き戦にするので負けたほうは負けた人同士で新たに二人一組を作って下さい』

「だれが勝敗つけるんだよ」

『私』

当たり前じゃない

そんなふうに笑うとしぶしぶペアを作り出す男子たち。


『じゃあ、そこの組から』
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