短い夢たち

□放課後の秘密、未来の約束
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結局一番最後まで残ったのは日吉くんだった。

「え!?日吉がぁ?いっがぁ〜い」


『あんたたちたいして変わんないから人のこと言えないわよ』


ひやかす声に軽口をたたく。




もう授業が終わる。


『きょうつけ、礼』

私の号令とともにガヤガヤとうるさくなる音楽室。


『日吉くん』

「なんだよ」

『今日の放課後、一緒に合唱祭の練習しない?』

「なんで俺がそんなこと、」

『一番音とれてないから』

「…………………チッ」

『じゃあ放課後ね』


日吉くんは納得していないようだった。


あと清掃をして放課後。

清掃中、ずっと日吉くんのことを考えていた。

……実は最後に残るはずだったのは日吉くんじゃなかった。

でも、合唱祭の練習が始まったころからなぜか気になってしまってしょうがなかった。

だからちょっとせこいけど権利を、ね…?


何故かを知りたい。

それには二人にならなきゃわからないと思った。
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