短い夢たち
□お守り
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「ほら、早く試験勉強やれよ」
「あともうちょっとー!なにさ、自分はさっさと合格しやがって……」
ここは私と彼氏である若以外誰もいなくなった教室。
なにをしているかって若に抱きついて充電をしている。
いや…、問題ありますよね……。
今は嫌なことに受験シーズン真っ只中。
後期の試験があとちょっとと迫ったある日。
若は前期で楽々受かってしまい、私はちょっと残念な結果となってしまった。
でも若と一緒に氷帝の高校に行きたい私はこうやって若で充電してから家に帰り勉強するという毎日を送っていた。
「ん、もういいよ」
体を離す。
「そうか」
「充電完了★」
おどけて笑う私に若はいつもと違って…
「!!」
キスを落としてくれた。
「わ、若…!い、いきなり…!」
「嫌だったか?」
「そうじゃなくて!びっ、びっくりした…!」
「フッ……これからの追い込み、せいぜい頑張るんだな」
そう言って鼻で笑う若。
まったく…
受かったら若に下剋上だ!!