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□おれの、苦悩日記×白鳥隼人
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まだ完全に覚めない体を起こして隣に目をやると頭まで布団を被った名無しさんがいる。
まだ寝てるようで、呼吸の音が聞こえてくる…



(あれ?俺、壁側で寝てなかったっけ?)


いつの間にか場所が入れ替わっていた。

(気のせいか…?)



とりあえず、顔を洗おうと立ち上がる。

すると、いつもと何か違う…


(あれ?なんか…目線が…気のせいか…)


特に気にも止めず、洗面所へ


水を出して、
顔を洗って…




(え?)



思わず手をまじまじと見つめた。

俺の手って、こんなに白くて小さかったか?


恐る恐る鏡を覗くと、
そこに写っていたのは俺じゃなくて、
名無しさんだった。



は?……………!!


一瞬、言葉を失った。
どうなってんだ!?


なんで、俺が名無しさんで…てか俺は?
いやてゆーか俺だし。
でも俺じゃない。


お、落ち着け!!俺!


一旦、洗面所を出てキッチンへ。
コーヒーをいれて飲む。

(まだ寝ぼけてるんだな…
 ありえないだろ!気のせいだ!)


「これは夢だ…」


慌ててTVをつける。
朝の顔のニュースキャスターがでてきて…

―12月3日木曜日朝のニュースをお伝えします―


(えっと…昨日が2日、水曜日だから…合ってる。)


コーヒーを飲み干して、
再度、洗面所へ


そこにはやっぱり俺…
…じゃなくて名無しさん。


落ち着け!!


もう一度キッチンへ…
(疲れてるんだな、きっと。糖分を採らないと…)


コーヒーに砂糖をいれて…



結局、3回繰り返しても状況は変わらなかった、


「まじかよ…」
待てよ、じゃあいつは?
てか俺?


急いで寝室へ。



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