復活

□野球剣士
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そう。“ボックス”が作られるようになってしばらくして、俺たちの平穏は終わりを告げた。






「山本」
「よう、ツナ!久しぶりだな」
「少しね」
シーズンに入ってからしばらく会っていなかったような気がして「久しぶり」と挨拶した俺に、ツナは笑ってそう言った。
「そう考えてみりゃ、確かに…この前会ってからまだ一ヶ月経ってないのな!」
改めて数えてみて、俺も笑う。
「ったく、テメーはよ。ちったぁ頭使って生活しろよ」
獄寺が呆れて煙草をふかす。

ほんの少しの間があって、ツナが真剣な面持ちで口を開いた。
「山本、急にこんなこと言って悪いんだけど、山本に、雨のリングを手放すか手放さないか決めて欲しいんだ」
「リング?何でだ?」
俺は聞き返す。
「山本、ボックスは知ってるでしょ?」
「ああ、雲雀が最近調べてる、新しい武器のことだろ?」
「うん」
ツナが頷く。
「実は、その武器を使うためには、リングが必要で…だから、リングを持ってると恐い人たちに狙われちゃうんだ!」
そう言ったツナの眉間には、皴が寄っていた。
「現に、今月に入ってからボンゴレファミリーの者が二度襲われた」
「獄寺君…」
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