復活

□君の傷
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《君の傷 Side:山本》



君がつけたこの傷があるから。

離れ離れになったって

10年前に飛ばされたって

俺は絶対雲雀の所に帰ってくるんだって、いつでも笑って信じてる。






この顎の傷がつくことになった日、俺は任務で手酷くやられて、重傷を負ってアジトに帰ってきた。
命に別状がある程ではなかったけれど、三日間は面会謝絶状態だった…らしい。
俺は意識がハッキリしてなかったから、よく覚えていないけど。

とにかく、三日経って会った雲雀の第一声が「僕と戦る前に死なないでよ」だったことはよく覚えている。
ぶっきらぼうな表現がすごく雲雀らしくて、雲雀が俺を大事に思ってくれてることもすごく伝わってきて、俺はすげぇ嬉しかった。
なんだかんだ言って、結局リング争奪戦の後一度も戦ってないもんな、なんて考えながら雲雀を見つめてたら、「何にやけてるの、気持ち悪い」と言って、雲雀は顔を顰めた。

他の皆も病室に来てくれて、ツナやフウ太なんかは優しい言葉をかけてくれて、やっぱり嬉しかった。

そして、また二人になった時。
俺は口を開いた。
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