夢小説

□それはどこまでも美しく麗しい
1ページ/1ページ








白いリネンのシーツを張ったベッドが今夜の舞台。ステージの上の△△を奏で躍らせるのはこの私。
控えめに灯るサイドランプに照らされる横顔は羞恥に染まっていた。

「こんなに染みになってるわぁ」
「ちょっ、ヘックスやめ…!」

脱がしたショーツを広げて見せつける。羞恥で目を逸らしたのをいいことに、クロッチ部分にれろりと舌を這わせた。
おいしい、と感想を述べて初めて私の行動に気付いた△△は慌ててショーツを取り上げようとする。
勿論私はそれを回避し、それだけに留まらず△△の両手首を片手で拘束して愛液に濡れるショーツを口元に押し付けた。

「わかる?あなたの、こんな味するのよぉ」
「っぷ…!んっ、や…ぁヘックス…!」

子供のように嫌々する△△に言い放つ。

「舐めなさい」

ちょっと声色を変えれば途端に怯む。子犬の様な目をキョロキョロさせ、観念したかのように大人しくなる。

「どう?おいしい?」

ふるふると首を振る。それはそうだろう、自分のものをおいしいという程の変態にまではまださせていない。

「残念ねぇ。私は好きなのに」

白々しく告げて押し付けていたショーツを離し、足元に打ち遣った。
ほっとしたような表情を見せる△△だが、それも束の間追撃を放つ。

「△△をもっと気持ちよくさせたいの。…どうしてほしい?」

イコール、どうしたらもっと濡れる?私の問いに△△は羞恥心から唇を噛んだ。
△△の腫れた花弁にそっと指先をあてがい、つぷりと埋める。
秘唇と秘唇の間は十分に潤っていて、指を飲み込むことはもう容易に可能だろう。しかし私はそれをせず、愛液に塗れた指先で入口を擦るだけを繰り返す。

「っふ…ぅ、ん…ぁ…」

じれったそうに足を擦り合わせるのも見て見ぬふり。△△がしっかり自分の口でしてほしいことを告げて、お望みどおりにしてあげて、なけなしの理性を手放して、そして初めて絶頂に連れて行ってやれるのだ。

「△△?」

嗜虐的な笑みを浮かべて△△に問う。嫌がる素振りをしても苛められることが好きなのはとうにわかっている。というより、私がそう教育した。勿論元々の素質もあるけれど。
ベッドという二人だけのステージ上では△△は私の思うが儘。私に翻弄されるしか道はないのだ。
達しない程度に、じんわりと責め立てる。もどかしい快感が△△の思考回路を鈍らせ、なだらかな曲線を描く眉が寄せられる。切なさと物足りなさに耐えかねた△△はついに口を開いた。

「…背中…」
「なぁに?」
「背中、舐めて欲しい」
「いい子ね。じゃあ後ろ向きなさい」

△△は大人しく腰を上げ、後ろを向いた。無防備な背中が晒される。
背中は△△の性感帯の一つだ。私に裸の尻を向けながら期待に胸を膨らませているのだろう。なんて淫靡な光景。ふっくらとした尻、きゅっとくびれるウエスト、女性らしいその曲線はそれだけでエロチシズムを感じる。
△△からは私が見えない。したがっていつ訪れるかわからない刺激に今か今かと身を震わせていた。つつ、と骨の一つ一つを確かめるように指先で背骨をなぞる。

「ふ、っく…」

声を押し殺しているようだけれど、そんな無意味な意地は今すぐ瓦解させてやりましょう。私は△△に覆いかぶさり、背中に口付けをした。

「っあぁ…」

途端に漏れる声に得も言われぬ愉悦が湧き起こる。啄むようにいくつもキスを降らせ、同時に両胸の頂をきゅっと摘んだ。

「せっかく可愛い声をしてるんだから、もっと聞かせて頂戴」
「あぁっ…あっ、んぁ…っ」

しとどに零れだす声。私は背中を舐め、吐息を吹きかけながら頂を抓り、捏ね、弾く。
△△はこうされるのがお気に入りだ。艶やかな嬌声を上げながら快感に身を捩らせる。
ここまで来れば△△は自ら痴態を曝け出す。

「ヘックス…も…ぉ…」
「なぁに?」
「もう、イかせて…」

シーツを掴む指はきつく握られている。△△の小さな身体を渦巻く欲望に堪えきれないのだろう。
自然と笑みが零れる。嗜虐心に満ちた笑みが。

「どうやって?」
「…指…ほしい…」
「どこに?ちゃんと見せてくれないとわからないわよぉ?」

快感の虜となった△△はもう躊躇うことはなかった。
いつだったか何かの雑誌で見たことのある遊女も顔負けの艶やかな表情で、こちらを見つめながら自ら秘唇を広げて誘う。

「ここに、ヘックスの指欲しい。気持ちよくして…」
「本当、△△はどんどんいやらしくなっていくわねぇ」
「っ、だってヘックスのせい…っ」

くすりと笑うと△△は真っ赤になって反抗してくる。けれど辱めの言葉も△△にとっては甘美な愛撫に過ぎないことはお見通しだ。
そして上手に強請れたご褒美に深いキスを贈る。舌を吸われるのも△△の好きなことの一つだった。積極的に伸ばしてくる舌に舌をねっとりと絡め、十二分に味わい尽くす。
そうして唇を離すと、名残惜しそうに舌先を伸ばしてくる。
私はそれに応える代わりに、てらてらと愛液を垂らす蜜壺に指を差し入れた。

「ひぁぁっ、…ヘックス…!」

ぐちゅ、じゅぷと水音が鳴る。それと私たちの息遣いだけがこの部屋で響くものだった。

「あっ…、あ、あっ、イきそ…、イっちゃう…!」
「いいわ、イきなさい」
「ふ、あぁあぁぁっ!」

一際高い嬌声を上げ、△△は達した。
体を弛緩させ早い呼吸を繰り返す愛しい人に寄り添ってキスを降らせる。頬に、瞼に、唇に。

「ん…ヘックス…すき」
「私もよぉ、△△」

踊り疲れ蕩け切った表情で、くすぐったそうに幸せそうに微笑を浮かべる△△は、どんなプリマよりも美しかった。






Title:ステージの上の君/2016.01.19
by 深夜の夢小説60分1本勝負@DN60_1


***
16.12.25

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ