矢部君
□矢部君が鬼
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「待てコラァァッ!!」
「いやぁぁぁぁっおぅわぁぁぁぁあ゙っ!!」
放課後、運動部の掛け声がどこか遠くから聞こえてくる…そんな、どこか寂しげな雰囲気をぶち壊しにする声が響き渡る。
別に私だって好きでそんなことをしてるんじゃない。全ては彼…矢部君のせいだ。うん、絶対そう。
矢部君の一緒に帰ろうという提案をやんわりと断った私は猛ダッシュで逃げていた。なぜって?そんなの矢部君が物凄い形相で追いかけてくるからだよ(うふふ素敵)
そんなに足が速いわけじゃない私は何度も矢部君に捕まりそうになるところをギリギリで避けながら(主にそこら辺にいた人を盾にしながら)なんとかまだ生きている。
でももう無理。息無理。足無理。休ませて。
ということで私は近くにあった図書館へ逃げ込めば、
「あ、」
そこには私の癒やしがいました。
「と…豊橋君…?」
「え?あっ!!久しぶり」
(お久しぶりです)(癒やしスマイル)