私と彼
□マネージャーの私と
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『なぁ、松島って絶対お前のこと好きだよな』
ドアノブに伸ばした手がピタリと止まった。てゆーかもうあたしの全てがストップした。頭真っ白。――え、いまなんて?
ウチの部室は防音効果が期待できない。普通の声で話していると、まぁ扉の前に立っている人なんかには筒抜けな訳で。
真っ赤な顔で素早く、その場にしゃがみこむ。――どうしようどうしよう勝手なこと言わないでよもうっ!!
『いや、ないだろ。え、てかなに急に?』
いやいやなくないよ、好きだなんだけど、なにその即答。ちょっと傷つくってゆーか…
『だって今日の練習のときお前のこと見てたぞ。終わった時だって一番に「おつかれ」とか声かけて、かーわいいなぁ松島』
ちょ、バレてる。お見通しなのなんなの。
『たまたまじゃねーの?』
いや、スミマセン意図的にやってます。
『あれは故意にだろ。…で、どーなの?』
『あ?どうって?』
『だから、お前は松島のことどー思ってんの?』
ちょ、ま、心の準備をさせてっ!!てゆーか、え、ちょ、っ!!
『どうって別に…告られたわけじゃねーし』
…じゃあ告ったらあたしのこと好きになってくれるんですかーーっ!!
『じゃあ告られたらどーすんだよ』
そーだよどーすんだよ。OKしてくれる!?
『つまんねーこと言ってねーでさっさと着替えろよ』
『ちぇっ』
……え、終わり!?え!?結局のところどーなの!?あたしのことどー思ってんの!?ちょ、
『てか…なにお前、そんな松島観察してるってもしや』
『あ?』
『好きなの?松島』
『う…うっせー馬鹿っ!!』
……どぅえええっ!?
あれ、いま私聞いちゃいけないこと聞いた!?ちょ、どうしよ、え!?てか足音近付いてくるし、どーしよどーしよっ!!
しゃがんでいたせいで足がもつれ、バランスを崩してその場に倒れる。
べしゃりという音とガチャリという音が重なって聞こえた。
「うぉっ…って松島!?どうした!?」
「…ど、どうも…」
あたしとアイツと彼と
(てゆーかもしかして今の話…)((どうしよっ…!!))
ー…
途中からあれ?みたいなね。
何部かな?