私と彼

□読書好きな私と
1ページ/1ページ





いきなり、うちのクラスに転校生が来た。

ほんとに突然だった。担任がいきなり「入ってこーい」とか言い出して、黒髪の、クールそうな、イケメンが。


先日行われた席替えのせいで私の隣は空席だったわけだけど、必然的に転校生は私の隣に来ることに。


うちの学校じゃなかなかお目にかかれないレベルのイケメンだし、これは抜け駆けして仲良くなるチャンスだと思って、私にしては初対面相手に珍しく「よ…よろしくね」と精一杯の笑顔で話しかけてみた。でも転校生はぺこりと一度頭を下げただけですぐに前を向いてしまう。

その後会話もなくなんだか気まずくて、私はこうして図書館に逃げ込んだわけなんだけど…(まぁ、単純に本を借りたかったってゆーのもある)(若干現実逃避したかったってゆーのもある)



ため息を一つついて本棚に目を走らせる。と、とんとん、と二回、誰かに肩を叩かれた。



(……転校生じゃんっ!!)



驚いて固まる私に転校生は気まずそうに視線を私から本へと移した。



「な…え?なん、ですか?」

「……本、借りたいんだけど、」



初めて間近で聞く彼の声は想像した通りの響きで、声が大きくならないよう気を使っているのか囁き声なのも相まって少しどきどきした。声もイケメンなのか、この生き物は。


(もしかして、借り方分かんないのかな…?前の学校と違うとか?)


転校生は黙ったまま視線を再び私に戻す。
目が合うことを恐れた私は(だって絶対気まずい感じになるし)(これ以上目に入れるとかっこよすぎて照れるしっ)転校生の持っている本へと視線を動かす。


そこには、つい最近ミステリー大賞をとったとある本が。私も先日読み終わったばかりだ。



「ミステリーとか読むんだね」

「……」



はいはいすいませんね。でも無視しなくったっていいじゃん。ちぇっ



「今は先生が会議中だから、そーゆー時はこの紙に名前と本のこの数字を書いて…」

転校生はポケットからペンを取り出し(常備してんのかな?)さらさらと記入し始める。てゆーか左利きなんだ、へー。





(三島君て言うんだ、ふーん)
(…朝黒板に名前書いたけど)
(ごめん私ぼーっとしてたから)





ー…


まとまんないの。

なんか加筆修正したらすげーアホの子みたいになってしまった

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ