私と彼
□素直じゃない私と
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つい数分前の自分の物言いを思い出しながら一人で反省中、つくづく思った。私ってどうしてこんなに素直じゃないんだろう。こんなんじゃ早いうちに愛想を尽かされてしまうかもしれない
自分でも気付いてるけど、心太の前では恥ずかしくて、どーしても素直になれない
でも心太はちゃんと分かってくれてて、私はそういうところに甘えてたんだと思う
「…そう、私は思ったわけですよ」
「…意味分かんないんだけど」
心太がまぁるい目を私に向ける。そりゃあ私が突然話し出したのは悪かったかもしんないけどさ、意味分かんないって…
「いや、あの、だから、アンタの前だとその…あんまり素直になれないんだってこと」
「…だから?」
「いや、……別に」
「…」
「…」
両者共になんだか無言になってしまう。でも、心太と無言になるのは全然気まずくなくて、むしろ心地良いようにさえ感じる。ただ今回の場合はただの無言ではなくて訝しまれているんだけど
「あの……好き、だよ…」
「…ん?」
ぽそりと呟いた私の言葉をしっかりと聞き取った心太は、まぁるい目を少しだけ見開かせた。
「急にどうしたの?なんか今日、やけに素直じゃん」
「いや、うん、わかんないけど、なんかちゃんと言わなきゃって思った」
「ふーん。」
そっか、と言って優しく笑う心太。そっか、って何よ、とか一瞬思ったけど、その優しそうな笑顔のせいで怒る気にはなれなくて、なんだか私も笑ってしまった。
「俺はお前の素直じゃないとこも好きだよ」
久し振りに言われたであろうその2文字は、驚くほどストンと心に落ちる。視線を上げて目があって、その時初めて喜びやら照れやらで胸がいっぱいになった。
(…顔真っ赤じゃん)(…そっちこそ)
ー…
2人は恋人同士です。
なんか彼氏の優しい感じも彼女の素直じゃない感じも出せなかったな…
まぁ、ほのぼのした感じが分かって頂ければと思います
→おまけ