MOON RABBIT U
□遠近
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言わないで
言わないで
そんなこと
言わないでよ…
「!!」
目を開けた時、いつもの天井が視界いっぱいに広がっていた
そても悪い夢を見た後のようで、すごく寝覚めが悪く、気持ち悪い
「…何で、ベッドで寝てるんだろう…。制服のままだし。昨日、何があったっけ…?」
思い出そうとするけれど、そのたびに頭が痛くなった
私は、どうしてしまったんだろう…
コンコン…
「!、リーマス…。」
「おはよう。よく眠れたかい?」
リーマスが微笑んでる
彼の笑顔を見ると落ち着く、安心する
…いつもはそうだった
けれど、今日は胸が急に苦しくなって、激しい恐怖感に襲われた
「どうしたんだい?顔色が悪…」
「イヤっ!!」
乾いた肌と肌がぶつかり合う音が響いた
思わず、私の頬に触れようとしたリーマスの手を叩いてしまったのだ
一気に、血の気が下がった
「…ごめんなさい…私、そういうつもりじゃ…!!」
「大丈夫だよ。少し、落ち着こうか。」
リーマスの笑顔は、傷ついたように少し歪んで見えた
彼は少し離れて、私の方を向いて椅子に座った