MOON RABBIT U
□夜
3ページ/4ページ
『…よく寝てる…。』
寝てる間に寝室に侵入、なんて初めてだ
ドキドキしながら、ベッドの下に入り込んだ
布団の中に入ってみたいなんて危ない好奇心も、ビビってしまって消えた
『…ヘタレか、私は…。』
自分にツッ込みながら、体を小さく丸くする
しばらくして私にも睡魔がやってきた時、ベッドの上から小さく声がした
「…ナ…キ…」
寝言でたまたま名前を呼ばれるなんて、よくあることだ
そう思っていても、間近で聞くと嬉しいものだった
「許…し…ナキ…わた…を…。」
きっと、私の夢でも見ているんだろう
そしてそれは、とても悪い夢…
『…ごめんなさい、リーマス…。』
結局、私はベッドの下から出てきた
静かにベッドの上へジャンプし、リーマスの顔をのぞいてみる
一筋、涙が流れていた
それを見て、私の小さい心臓がドクンと高鳴る
思わず抱きしめたくなるような、そんな表情をしていた