ドラゴンボール〜戦いを好まないサイヤ人〜
□襲来
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カフラー「・・・・」
ベジータやナッパと違い外見通り心優しいサイヤ人であるカフラーは、その惨状を目の当たりにし、拳を握りしめていた・・・・
ナッパ「はっはっはっは! ちょっと挨拶が丁寧になり過ぎちまったかな?」
ベジータ「これぐらいにしておくんだなナッパ。 あまり派手にやらかすと、この星が高値で売れなくなるぞ」
ナッパ「そ、そうか! そういやどんな願いも叶うっていうなんとかボールも探すんだったな」
ベジータ「ドラゴンボールだ。
まずはラディッツを殺した奴を見つけて、ドラゴンボールのことを聞き出す」
ドラゴンボールの単語が出て来ないナッパにベジータが補足する。
ナッパ「そうだな」
ベジータ「だが、もしドラゴンボールってのがこの近くにあったとしたら、“俺達に永遠の命を”という願いはパーになるぞ。 貴様のくだらん挨拶のせいだ」
ナッパ「す、すまん。
うっかりそのことを忘れてた」
カフラー「・・・・だったらナッパにそう指示しなければ良かったでしょ。・・・・ベジータが指示するまではナッパも止まってたのに・・・・」
ナッパが責められるのを聞き、カフラーはそう呟く。
ベジータ「何か言ったかカフラー?」
カフラー「・・・・別に何もないわよ」
ベジータ「ちっ、相変わらず気に食わない女だ。
とりあえず戦闘力の一番高い奴を捜すんだ、そいつがラディッツを殺した奴だからな」
ベジータがそう言うと、三人は周りの者達の戦闘力を計る機械“スカウター”を起動させ、辺りの戦闘力を探る。
すると
ナッパ「!! 妙だ戦闘力1000を越える反応が一つや二つじゃない・・・・こんな星にどうして?」
スカウターに表示される予想外の戦闘力数値にナッパはうろたえ始める。
カフラー「ラディッツが倒されてから一年くらい経ってる。
私達が彼より強いって聞かされたんだからそれは皆遥かに強くなってるわよ・・・・カカロットはあの天才下級戦士バーダックの子供、生き返ったら力はおそらく私達をも上回る」
ナッパ「そ、それは言い過ぎだぜカフラー。
そうなるとやられるのはこの中で一番弱い俺じゃねぇーか、俺はそう簡単にはやられねぇーよ!」
カフラー「そうならないことを祈ってるわ。
本当はこの戦いであなた達を含め、誰にも死んでほしくないもの・・・・」
強がるナッパにカフラーは悲しい表情でそう呟く。
ナッパ「カフラー・・・・」
ベジータ「貴様が同じサイヤ人だと思うと本当にイライラするぜ。
サイヤ人は戦闘民族だぞ! 殺して何が悪いんだ。それと忘れてるんだろうが、あの雑魚ラディッツもバーダックの息子だ。その弟であるカカロットも所詮雑魚、俺達には勝てん!」
ベジータはカフラーの甘さに怒りをあらわにすると、ナッパとカフラーを残し一人飛び立っていった。