ShortStory
□お見舞い:金曜日
1ページ/19ページ
日の入らない廊下。お陰で夏だというのに、廊下は異様なほどに涼しい。暑くなる夏場を考慮したためなのだろうが、なぜこんな形に設計したのかと気にかかる。
冬は寒くて仕方ないんだ。
ガラッ。
教室に入り、シュンの席を確認。やはり、来ていない。
毎朝、オレとシュンはできる限り互いに時間を合わせ、一緒に通学している。どうせ家も近いんだしその方が楽しい。
時々、時間が合わせられないときもあるが、学校に来れば、大抵どちらかが先に来ている…。
特に、今日なんかはオレの大寝坊が原因で、遅刻ギリギリというところで学校に来たのに。
シュンのやつ、どうかしたかな…。