ShortStory

□※記憶:火曜日
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今朝はいつもとどこか違った。



いつもなら日が昇りきってからなのだが、今朝はなぜか日の出とほぼ同じころに目が覚めた。
昨日はやけに寒かったから、早めに寝た…ということも確かにあったけど。


そして、一年通して温暖…冬も一応プラスの気温なはずのこの土地で、珍しく雪が降った。今シーズンに雪が降るのはこれが初めてだった。差し込む朝日が揺らいで見えたので、南向きの窓を振り向くと外には雪が降っていたんだ。去年から寒い年が続いてるらしい。

今日は何かいいことがあるかもしれない…そう思った。





寝間着のままうろつくには少しばかり寒すぎるので、上着を取りに行こうと思い、布団を除けて体を起こした。

ベッドから出ると、ボクのと同じ向きで敷かれた布団の上で、厚手の毛布に包まったセイと思われる布団の塊があった。包まりきれずはみ出したしっぽが愛らしい。

いつもより早く起きてしまったし、まだご飯も作ってない。
今朝は、起こさないでそっとしておくことにした。



上着を着ると、寝間着の裾や袖が隠れきれず、いささか奇妙な出で立ちにはなったが、どうせ家の中だしと気にとめないことにした。


さて、朝食は…そうだ、昨日買ったから、ジャガイモが沢山あったな。久々に時間のある朝だし、ポテトサラダを作ることにした。

あとはパンと、何かスープでも作っておけばいいだろう。
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