オリジナル
□憧れてたの
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私も小さな赤ちゃんの頭を撫でる。
赤ちゃんはそれに反応するように、小さく動いた。
その動作に思わず笑う。
彼も笑っていた。
そして、お互いに顔を見合わせて笑いあう。
・・・
彼と初めてあった時のことを思い出す。
初めてのデートも、
記念日も、
告白も、
彼からのプロポーズも、
結婚式のことも、
そして、この子と出逢えた時のことを、
私と彼のすべてがつまっている、私たちの子供。
「かわいいな、ほんと」
彼はポツリとこぼした。
私は笑った。
そっと、彼の顔を見る。
そして、私たちの子供を見た。
ーあぁ、あなたと出逢えてよかったー
完