オリジナル

□好き
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好きなんだと思う、あの人のことが。
たぶん、大好きなんだと思う。

「どうかした?」

あの人は優しくほほえんだ。

「何もない!」
私はあわてて首をふった。

何も言えない。
頭が真っ白になる。
パニックになる。

「そう?」

あの人はまた笑った。
彼と私は年が離れすぎている。
だから、彼は私のことをそういう対象では見ていない。
彼から見れば、私は子供。
彼に似合うのは、もと、ずっと大人の人。

いや年なんか離れてなくても
大人っぽい子なら・・・

でも、私はダメだ。
子供すぎる。

「こっちにおいで、おもしろいものがたくさんあるよ。」

彼は優しくほほえむ。

「今、いく!」

そういう対象じゃなくてもいい。
彼が私に笑ってくれた。
それだけでいい



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