オリジナル
□デートだもん!
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「おなかすいたね?ごはんでも食べにいこうか」
あの人がそう言ってくれた時、
私の頭はあっという間に真っ白になった。
「何が食べたい?」
まるでお兄さんが小さな妹に聞くように
彼は優しく私に尋ねた。
「何でもいい」
耳まで真っ赤になっていくのが自分でもわかる。
・・・どうしよう。
体が一気に熱くなる。
頭はもう真っ白だ。
「ん〜、じゃあ、寿司!寿司嫌い?」
あわてて首をふる。
彼はそんな私を見て少し笑った。
「じゃぁ、行こうか」
彼は歩き出した。
私も、あわてて彼についていく。
…しあわせだ。
真っ白の頭でもそれだけは感じ取れた。