オリジナル

□告白?
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「でも、普通はできなくね?だって、同性だぜ?、気持ち悪いとか思われるかもしんないじゃん。」

そう言った時、
達也が初めて本から目を離して、オレの顔をじっと見た。

「…なんだよ。」

「いや、…なんで俊介はそんなに同性、同性って必死に言うのかなぁって思って」

「いや、ただの興味だよ。興味!」

「興味…だけ?」

達也は試すようにオレを見る。
オレはその言葉に何もいえない…。

興味…だけじゃない。

でも、本当の理由は言えない。
だって、…

ひかれたら嫌じゃん。
嫌われたら…最悪じゃん?


「俺はさ、告白とかするつもりもまったくなかったけどさ、」

何も言えずにいれば、
達也が突然、喋りだした。

「俊介が俺のこと好きなら、付き合う?俺たち。」

「…は?」

こいつは今なんといいました?

オレが達也を好きなら?
付き合う?
オレと達也が?

「あれ?俺の勘違い?俊介、俺のこと好きじゃなかった?」

途端に、達也は困ったような、
やっちまったなぁ〜みたいな、後味の悪そうな顔をした。

いやいや。
好きですよ。
ただ、達也が何いってんのか理解するのにかなり時間がかかっただけで…


「…いや、好きだけどさ…何で、急に?」

「俺が俊介を好きだから、俊介も俺のこと好きそうだったし…告白するなら今かなぁっと思って。」

達也は淡々と喋り続ける。
オレの頭は、真っ白だ。

「えっ、じゃあオレとおまえ、今日から恋人同士ってこと?」

「俊介に異論がなければ、晴れて俺たち恋人同士だね。」

異論…いや、ちょっと待って。
急展開すぎて、頭がついていかない…


いや、でも、そうか。
そうなのか。

「じゃぁ、オレたち恋人になったのか?」

そうきいたら、達也はこくりと頷いた。



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