☆ムスカの小説☆

□ムスカ×飛行石@
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<ゴンドアの谷にて>

私はラピュタ探索の最大の鍵となる飛行石を手に入れる為、この国の最北端の地を訪れていた。
その石は王家の末裔の少女の家にあるのだ。
私は部下3人を連れていき夜を待って行動を起こした。少女は一旦逃走しようとしたがすぐに私の部下に捕まった。
石は暖炉に隠されているはずだ。可哀想に…。こんな質素な家のしかも暖炉等という汚い所に隠されているのだ…。
私は木箱を取り出し胸のポケットに閉まった。

やっと手に入れた……

旅客船に乗るまでは少女が第3者に助けを求めたり騒いだりしたので石を観察する時間が無かった。
早くこの手にとり、その姿をじっくりと見たい。

<旅客船にて>

ようやく船に乗れた。少女も観念したのか大人しくなり(態度は悪いが…)時間ができた。
私は客室を出てトイレで1人で観察しようと思った。他の奴に無下にさらしたくないからだ。
私が部屋を出ていこうとすると部下Aが
「大佐、どちらに?」
と尋ねてきたので

「…星を見に…」

とロマンチックに答えてやった。
部下は怪訝そうな顔をしたが…星等よりもっと素晴らしいものを手に入れたのだ。私は期待で胸がときめいていた。

トイレに入り鍵をかけ木箱をポケットから取り出す。そして高鳴る鼓動を抑えつつ木箱を開けた。

そこに石はいた……

私は震える手で石を取り出し手に優しく包み込むように眺めた。

(…素晴らしい…何と美しい石だ!これが700年以上も前に造られたものには到底見えん。濡れたような青い艶…私はこの32年間…君を探し続けていたのだ!)

私は生まれて初めて一目惚れをした。


私とこの石はこの世に生まれた時から出逢いそして恋におちる宿命だったのだ…。
私は石に軽く口づけをした。…とその瞬間、石を便器に落としそうになったが間一髪助かった。

「すまない…怖い思いをさせたね。もっとしっかりせねば…」

私は石に謝った。
もっと眺めていたいが時間が無い。あまり長居してると部下に腹を壊していると思われかねん。
私は石をシークレットゾーン(私の股間だ)に閉まった。下着の中に石を感じて私は何ともいえない高揚感を味わっていた。


そして部屋に戻るとさっきの部下Aが
「星はどうでしたか?」
と尋ねてきた。
ふっふっ…星等とくだらない。もっと素晴らしいものなのだよ。

「あぁ…とても美しい…私だけの星だったよ」

と答えておいた。
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