再会
□ハルシネーション
4ページ/4ページ
とにかく待つことしかできない…
エースは客間の出入り口のドアを睨み付けるようにしてソファーに座りじっとその時を待つ…
もう二時間になろうとしている…
まだか…まだ会えないのか…?
不安のような焦りが込み上げて、両手を膝の上で握り締めた
フと視線を動かし机の上に置いたメルの飴瓶を見て、思考を唸らせる
彼女は、俺を追いかけてきたのか...
彼女を追い詰め、泣かせてしまって...
それなのに...
“キライ...みんな嫌いです”
彼女の涙声が頭の中で再生されて、心が煙たくむせるように苦しくなる...
“エースさんも早く戻ってきてくださいね?”
ローにそう告げた彼女を思い出して、あんなにも不安そうに、求めるような声で自分に言われたとしたら...
俺はもぅ、歓喜で泣いてしまうかもしれない
エースは覚悟を決めたように表情を引き締めると、ソファーから立ち上がり、睨み付けるだけだったドアを押し開けた...__