再熱
□その5
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もう寝る!とは言ったものの…
眠れない_
跡部はあの後しばらくしてから狸寝入りしてる私の髪に_まるでお姫様にするみたいにしてキスをして隣で寝やがった_
「スースー言ってやがる_(ぁりえねぇこの男)」
今までの男なら絶対起こされて一戦交えるのに_
電気の消えた部屋でムクッ_と起き上がり、ベッドから出て、ベッド脇のランプの電気をつけるが
それでも目を覚まさない跡部に軽く舌打ちをし、スマホを取り出して
「はい、チーズ」
カシャッ_
(中学生の寝顔げーっと…売れないかなこれ)
とか思いながら、窓の方へ行きカーテンの隙間から外を見るが真っ暗。
「煙草買いにいこっかなぁ…」
ため息交じりにそう言って、チラリと跡部を見やる
起きてたら一緒に行って貰おうと思ったが、あんなに気持ちよさそうに眠っている跡部を起こすのも可哀想だし…
「取り敢えず着替えるか…」
バスローブをソファーの前で大胆に脱ぎ棄てて下着姿で髪の毛を耳の下で束ねる_
跡部が寝ているのをいいことに、衣裳部屋を開けて、勝手に跡部の普段着を拝借_
さすが_と言っていいほどの衣類の多さにニヤリと笑みが零れる
(でかいな…まぁいいか)
と選んだのは七分丈のズボンにニットの長袖
だが、穂乃美が着ると…動くとどちらかの肩が露出してしまうし、両手が出てこないし、膝丈まであるブカブカのニットに二回裾を折り曲げた長ズボン…
「・・・・まぁいいか」
肩が出るのは押さえればいいし、両手は服を持ち上げれば出てくるし…
後は適当にニット帽を借りて、もう一式洋服を手に持って、サササーッと部屋から出て、隣の部屋へ向かう
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DVDを見終わって眠った忍足、蘭は聞こえてくる寝息に表情を緩めた
(あ〜寝れると思ったんだけどなぁ・・・)
このソファー意外と寝にくい_
と思いムクリ_と起き上がり忍足の方へ目を向け、そっとベッドに近づく
メガネを外した幼い寝顔がそこにはあって
「・・・・・」
カシャッ_
思わずスマホに収めた
(売れねぇかなこれ…)
もしかしたら忍足ファンに高額で売れるかもしれない_
そんな事を思いながら、カーテンが開いている窓へ目を向けた時_
カチャッ_と言う音と共に、薄暗い部屋に明るい光の筋が出来た_
目を向けるとダラシナイ格好をした穂乃美が悪戯っ子のような笑みを浮かべて手招きしている_