副船長
□始動
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クルー達に急かされるまま1つ1つ丁寧に箱を開けていく…俺のが1番だと主張する声は小さな子供が母親に褒めて貰いたい時のように得意気でなんだかそれも擽ったくて
大の大人が小さな女の周りを取り囲んでソワソワしている姿は傍目から見たら異様な光景だろう
蘭はその1人1人に目を合わせありがとうと自分がどんなに喜んでいるかを伝えていく
その姿に嘘偽りは無く……
言葉をかけられたものは恥ずかしそうに鼻の下を擦ってみたり胸を張って当然だと主張してみたり、その姿がまた少年のように素直で蘭は微笑ましく、また笑ってしまったのだった
「なぁ蘭!着てみてくれよ!!」
「「そうだ!そうだ!!」」
そんな声に押されるように部屋へと案内された蘭は着替える為に一緒に運ばれた箱の中から赤いリボンの結ばれた大きな箱を開けてみる事にした
ソレはクルー達が渡してくれた贈り物の中で一際目を引いたものだった…
プレゼントを持って蘭の周りに集まったクルー達の横にそっと置かれていたいくつかの箱達
その中にはシックなブラックのドレスが
横に置いてある小さな箱には深紅のブローチがそれぞれ入っていた……
他にも赤い靴や
赤い宝石を嵌め込んだイヤリングなど
流石赤髪海賊団…至る所に赤が散りばめられている
この年で上から下まで全身赤は痛いよね;;
この赤いブローチメインに黒いドレスにしようかな…
丈も長めでAラインだし、そんなに頑張ってる感も無いよね
誰が選んでくれたのかな…コレ………
不思議…ラメが着いてる訳でもないのに光を近づけると夜空みたいに揺らめいて……
まるで夜に包まれてるみたい……
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