副船長

□未完成
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ガタンッ___

「ベンさん…ストップです」

立ち上がった彼の服を引いて待ったをかけたのはもぉ反射的にね視線で人が殺せそうですよ
こんな事ぐらいで怒らないでくださいよ

「私は平気なのでその人の傍に行かないでください…そっちの方が嫌です(笑)」

へにゃりと笑ってそんな事を言う蘭に拍子抜けしてしまう

顎に伝う水滴を指で掬い取ると擽ったそうに笑う彼女に自分には珍しくカッと上がった熱が引いていくのを感じコイツには適わないと笑ってしまった

「ってかピッチャーですよ!!(笑)凄くないですか!?」

「楽しそうだな…」

「めっちゃ貴重な体験じゃないですか!?なかなか無いですって(笑)」

「体験しなくていい事だと思うが……」

「アハ〜まぁいいじゃないですか…」

ママさんが慌てて持って来てくれたタオルで滴る水滴を拭われながら嬉々として喋る蘭

「プッ」
「「「ダーハッハッハッ」」」

だいぶ肝の据わったお嬢さんだな
引き金は船長が吹き出したところから笑いのツボにハマったらしい張り詰めていた空気が緩む

蘭を囲んであーでもないこーでもないと話すクルー達にまた彼女の楽しそうな笑い声が上がる
完全にアウトオブ眼中である


「クッ!!!」

「……やめときな〜あんたじゃ嬢ちゃんに適わねぇよ……それにこれ以上何かする気ならウチも黙っちゃいねぇよ__」


真っ赤な顔で悔しそうに顔を歪めたお姉さんが何かしようとしたところでヤソップを初め幹部達が自分の獲物に手を掛けて牽制する
天下の赤髪海賊団に喧嘩を売ろうとしていることに気づいた女は顔面蒼白で足早に逃げていった

「蘭……悪かったな」

「えへへー全然ですよ
それに私絶対こんな事もあるだろうな〜って思ってましたから
ピッチャーは予想外でしたけど(笑)」

口に手を当てて笑いを堪える姿が楽しそうだ

「いつまで引っ張るんだ……」

「だってーッワッ!!下ろしてください!!濡れちゃいますよ!!」

「気にするのはそこか……全く」






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