不死鳥
□海賊王に最も近い男
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雲1つない澄んだ空気に星がポツポツと輝きだした空の下
私達は静かにその歩みを進めていた
向かうはこの船の主
四皇に名を連ねる白髭がある一室
船長室だ
暫く歩くと大きな扉が見えてきた…
ここに白髭がいるのだ…
蘭は緊張に固まりそうになるその身体を奮い起たせるように一度小さく深呼吸をした
チラッと視線を横にずらすとマルコが蘭の心が落ち着くのを待ってくれている
そこに言葉は無かったがこちらを按じるように見つめられていた
その表情を見た事でザワザワと騒いでいた心はスーッと風が通り抜けたように静けさを取り戻す
蘭は強張っていた肩から力が抜けると微笑みを浮かべる事でマルコに応えた
マルコはそれを確認すると静かに扉に向かいノックする
「…親父、マルコだよい
話がある。入ってもいぃかい?」
「おぅ、入れ……」
ギィー……バタンッ…
。