不死鳥

□宴
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今……

大気が_震えた___


外は静かなのに…この船で覇気を垂れ流しにするなんて…


「マルコさん?…」


「あぁ、赤髪のヤロウだねぃ…毎回毎回やってくれるよぃ_」

「…赤髪……」

「蘭?」

「……俺が行く。マルコお前は蘭についてろ」

一瞬不安気に揺れた紫暗の瞳、ソレは本当に一瞬の事で見間違いだったのかもしれない

だが…



いったい何に動揺したのか…
覇気か…赤髪か…はたまた別の何かか…


「……親父…様……」

「グララララ、な〜に心配すんな_どぉせすぐ宴にならぁな」

この小さな娘がいったい何を隠してやがんのか…


「二人しかいねぇ娘達は揃いも揃って溜め込みやがって…頼る事をしやがらねぇ…
まぁココには構いたがりの兄貴分がわんさかいやがるからな」

_____


「蘭…お前…」

「…ん?
平気みたいですね…アチラでは普通に平凡に生きてた筈なんだけどな、ホント参っちゃいますね……」

何かを堪える様なヘタクソな笑顔だった…

「大丈夫だよい、俺がいる」

マルコはそんな彼女を見ていられなくて包み込むように抱き締めた

此処にいることは確かに彼女と俺の願いだった…だが…
彼女がこれ以上何かに追い詰められ背負わされて潰れて消えてしまいそうで



ザワザワ…ガヤガヤ…_



マルコの腕の中で瞳を閉じていた
暗闇が広がっていた
優しい暗闇が…

次に瞳を開いた時には彼女の心には静寂が悠然と寝そべっていた

「そろそろ行かないと…ですかね?……_」

「あぁ…よぃ」





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