メイド
□メイドの気持ち
2ページ/4ページ
朝食後クザンに珈琲を入れた後
リビングにクザンを残して自室へ戻ったメロ
・・・・浮き輪がない____
あの水深では絶対に足は届かない・・・
「・・・・・・・」
でもせっかく水を張ったし
ご主人は入らないって言ってたし_
ご主人なら_
悪魔の実を食べていても
あのプールなら浸かる程度は
入られると思うのだが
せっかくの休みの日に我儘を言うわけにはいかない_
メロはまだ着ていない水着を手に持って部屋を出る
リビングにはクザンの姿はなく_
飲みかけの珈琲が机の上に残っているだけだった
(部屋に戻った……?)
それを手に取りキッチンへ行き洗うと
プールの水を止めに向かう…
水着をプールサイドへ置いて、たまった水に手を付ける…
「・・・・入りたい」
指の間をすり抜けてゆく水を眺めてポツリと呟いた
ふと水面に映り込んだ自身の顔_
変わらない表情_
その憎い顔が水面に反射して
クザンの今朝の表情を思い出す
あぁ…やっぱり私の顔で人は不幸になるのかもしれない____
_____________
クザンは自室へ戻っていた
ソファーに座って
頭を片手で抱えて瞳を閉じる
微かに聞こえる水音_
メロがプールで遊んでいるのだろう
クザンは何度目かのため息を吐いた
ソファーに背中を倒して天井を見上げる
やはり_
話をしよう_
センゴクの元へ行くように・・・・
それで終わらせればいい_
この気持ちは時が消してくれるだろう