鼻毛スピリッツ

□鼻毛7『銭湯と刺客とポロリ』
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「ぐぅっ!!」

両手で防御するボーボボ。
傷跡があちこちに出来る。
反撃したい所だがベップがちょろちょろ動いていて当たりそうにない。
しかし、ボーボボには秘策があった。

「調子に乗るなよ!鼻毛真拳奥義・銭湯アクシデント!!」

ボーボボは人差し指を天井に向かって大きく突き上げる。

「ぬあっ!?」

すると、ベップが腰に巻きつけていたタオルがポロリと外れた。
そして―――海パンが露になる。

「何だと!?」
「海パン!!?」

ボーボボとヘッポコ丸は驚く。
対するベップはしたり顔だ。

「フッフッフ、驚いたか?―――俺が何の対策もしていないと思ってたか?」

「何の対策だよ」

ヘッポコ丸が冷静にツッコむ。
ベップはまさかこうなる事を予測していたのだろうか?
だったら凄いが、とてつもなくどうでもいい。
呆れているヘッポコ丸の傍らで、ボーボボは怒りを露にしていた。

「ベップ。お前は侵してはならないことを犯した。よって、『銭湯の制裁』を受けてもらう」

「何だと!?」

「一つ!!!」

ボーボボが構えると鼻から勢いよく鼻毛が出てきてベップを巻きつける。

「な、何だ!?」

もがくベップ。
しかし、鼻毛が解かれる事はなく、ボーボボは続けた。

「銭湯で周りの人に迷惑をかけたこと!!」
「ボーボボさんも十分迷惑をかけてましたよ!!」

ヘッポコ丸はボーボボの諸行を忘れてはいなかった。
しかし、ボーボボはそれを無視して続ける。

「ふたーつ!!この世に生を受けたこと!!」
「全否定!!!??」

しかもそれが二つ目だという。
そして、最後の三つ目になった。

「みっつー!!銭湯で海パンを履いてきたこと!!」
「えっ!?それ!!?」
「これらを総合してお前を水風呂の刑に処する!!」
「それだけ!?」

ボーボボとヘッポコ丸のやり取りが一通り終わる。
ボーボボは鼻毛でベップを高く上げてベップを水風呂の中に思いっきり突っ込んだ。
ドカーンという音が風呂の中で響く。
ベップは―――戦闘不能になった。



ボーボボVSベップ    ボーボボの勝利



「やった!」

レベルの低い戦いでも勝利を喜ぶヘッポコ丸。

「もう少し湯に浸かっていたい所だが、ビュティが待っている筈だ。出るぞ」
「はい」

しかし、よく考えてみれば自分は殆どと言っても過言ではないくらい湯に浸かっていない気がする。
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