幾千通りの扉

□村編
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さてさて、ユフィと同居することになったヴィンセントは、手始めに村を案内することにしました。

「・・・同居というのは・・・合っている・・・か・・・?」
「どしたの?」
「・・・いや、何でもない」










外に出てヴィンセントは最初に、肌が色黒のがたい身体をしている男の所に行きました。

「・・・バレット」
「おう!ヴィンセントじゃねーか!」

バレットと呼ばれた男は大声でニヤニヤ笑いながら挨拶しました。

「聞いたぜ〜?幼な妻な新妻を手に入れたんだって?」
「っ!!?」

まさかの爆弾発言にヴィンセントは目を大きく開けて驚きました。

「・・・誰がそんなことを・・・」

幼な妻だなんて・・・ましてや新妻などに迎えた覚えはないが(近い内にそうなるが)一体誰がそんな根も葉もない噂を・・・!
などと、思案してヴィンセントはハッとなって後ろを見ます。しかし、そこにはシェルクの姿はありませんでした。
そっとアイテム屋の方を振り返れば、シェルクとシャルアのルーイ姉妹が丸で面白がるよう顔でこちらを見ていました。

犯人は明確なものとなった。

「どしたの、ヴィンセント?」

ユフィの声で我に返ったヴィンセントは、少し暗いトーンで紹介しました。

「・・・ユフィ、この男はバレットと言って、農場の拡張などに携わっている人だ」
「へ〜。アタシ、ユフィ!宜しくね、おっさん!」
「おうっ!これからヴィンセントと色々頑張れよ!!」

「色々頑張れよ」というワードに何か他の意味を感じ取ったヴィンセントは、バレットの肩を叩いて、ボソボソと言いました。

「・・・バレット、私とユフィはまだそこまでは行っていない」
「“まだ”だろ?これから現在進行形になるんだからいいじゃねーか:
「・・・しばらくチョコボポイントで農場の拡張以外、買わないからな」

チョコボポイントというのは、農場の拡張や貴重なアイテムと交換する為のポイントなのです。
ちなみに、バレットはこのポイントをギルドで換金することが出来るのです。

「おいおい!冗談だって!な、な?」
「・・・さて、どうするか・・・。ユフィ、次行くぞ」

ヴィンセントは黒い微笑を浮かべながらユフィと次の場所へと行きました。

バレットの明日はどっちでしょう?
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