鼻毛スピリッツ
□鼻毛4『三日月の夜にランデブー』
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エンドタワー前
ビュティたちはエンドタワーの前でヘッポコ丸たちを待っていた。
「へっくんたち、まだかな〜?」
中々来ないヘッポコ丸たち。
ビュティが一人呟いていると―――
「おーーいっ」
ヘッポコ丸が走ってやって来た。
後ろからは破天荒とランバダが歩いて来ている。
「あ、へっくんたちだ」
「「「へっく〜〜〜〜〜ん!!!!!」」」
ビュティがヘッポコ丸たちの存在を捉えたのと同時に、バカ三人が涙目になりながらヘッポコ丸の元へと走って行った。
しかし・・・
「「「どっせいっ!!!!!!!!」」」
三人は同時に拳を固めて、ヘッポコ丸の腹を殴った。
「おぶっ!!!!!!!」
会心の一撃をくらうヘッポコ丸。
「何やってんだよ!!?」
三人の愚行にビュティが怒るが三人は聞かない。
むしろ、したり顔で腕を組んでいる。
恐らくこいつらに罪悪感というものはないだろう。
伸びているヘッポコ丸をそのままに、ランバダはボーボボに尋ねた。
「フリーパス見つかったのか?」
「ああ、この通りな」
そう言ってボーボボはランバダにフリーパスを見せる。
「行くぞオメーら!!ナドラの野郎をぶん殴りに行くぞ!!!!」
「「「「おーーーーっ!!!」」」」
ビュティ・天の助・首領パッチ・ヘッポコ丸は大きく返事をして、ボーボボと共に走り出した。
勿論、ランバダや破天荒も続く。
エンドタワー受付
「お客様、フリーパスはお持ちでしょうか?」
中に入って受付嬢が開口一番に尋ねた。
「ああ、勿論だ」
ボーボボはフリーパスを受付嬢に見せる。
確認した受付嬢は「では、ごゆっくり」と言ってすんなり通してくれた。
しかし―――
「ボーボボこれ見て!!!」
ビュティが叫んだ。
「どうしたビュティ!?」
ボーボボはビュティが指す方を見る。
「なっ!?これは・・・!!」
ボーボボの目に飛び込んで来たのは、全て下りとなっているエスカレーターだった。
上りは一つもない。