なんか

□英雄(笑)
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「次は伏犠!!モノマネをしろぉ!!」
「マジか・・・」

マジだ、やれ。

「反抗期か?」
「逃げてきたのか?女禍」
「退散して来たと言ってくれ」

まぁどうでもいい。
さて、伏犠のモノマネを拝見するとしよう。

「そ、そうだな・・・」
「早くしろ」
「た、太公望の真似!――――全知全能たる私に全て任せるといい」

後で殺す。

「手伝います、太公望様」
「私も手伝おう。あんなモノマネは面白くない」
「同感です」

理由はどうあれ、協力者がいるのはいい。
合体無双が出来るからな。

「わっはっはっはっ!!」

何?笑っただと?

「面白くないわーーー!!!」

違ったようだ。
伏犠は哀れにも大筒に入れられて打ち上げられた。
ざまぁ。

「権兄様やめて!みんな一生懸命やってるじゃない!」
「それでも面白くないものは面白くないのだ!」
「そうだ権!次は夏候惇を指名してやろーぜ!」
「はーい、黙っててねー」

余計な口を挟んできた孫策を半兵衛が大筒に入れて打ち上げる。
奥方である大喬は慌てもせず、ただ見ていた。
その目はとても冷たく・・・そう、伏犠が他の女にセクハラをした時の女禍の軽蔑の眼差しくらい冷たかった。
それもその筈、状況が悪化しそうになったのだ。
無理もない。

「伏犠様は他の女性にセクシュアル・ハラスメントをしたのですか?」
「そうだ。だからあの男の事はゴミを見るような目で見ていいんだぞ」
「いや、それでは甘い。かぐや、うじ虫は好きか?」
「大嫌いにございます」
「ならばその大嫌いなうじ虫を見るような目で伏犠を見るんだ。いいな?」
「はい」

正しい教育をするのは気持ちがいい。
さて、宴はどうなった?

「えぇ〜い!兄に逆らうと言うのか尚香!!」
「逆らうわよ!みんなの為にも!」

勇ましい姫君だ。
こういうのは嫌いではない。
それに周りの者も彼女を英雄を見るような目で見ている。

「久々に兄妹喧嘩でもするか?尚香よ!」
「いいわ!絶対に負けないんだから!」
「ならば来るがいい!妹とて容赦はせぬ!」

そう言って孫権は猫じゃらしを取り出した。
果たして酔っ払っているからなのか、実の妹相手に手加減をしているのかは判らない。
しかし、尚香は武器を取り出した。
こっちは本気らしい。
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