なんか

□英雄(笑)
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「尚香殿大丈夫ですか?なんなら俺が代わりますけど」
「大丈夫よ半兵衛。兄の不祥事は妹である私が始末するのが筋」

おお、立派な事を言うな、孫呉の姫君は。

「でも・・・少し手伝ってって言ったら手伝ってくれる?」
「勿論ですよ」
「私も手伝います、姫」
「ありがとう、半兵衛、陸遜」

一対三人、一見すれば卑怯に見えるが酔っ払った孫権相手なら十分だ。

「行くわよ!真・合体技!!!」

尚香・半兵衛・陸遜による真・合体技。
それはかなりの手ごたえがあり、孫権を撃破するのは可能に見える。

「これで決まり!!」

尚香の掛け声と共に力強い光の柱が孫権を貫く。
勝負あり。
やはり、人間は力を合わせれば強大な力に打ち勝つ事が出来るようだ。

「ありがとう、二人共!権兄様を抑える事が出来たわ!」
「いえ、皆の為、引いては尚香様の為を思えばこそです」

流石軍師・陸遜。
ちゃっかりアピールをしている―――・・・何だ?
とてつもない力を感じる。
あの遠呂智をも凌駕するような力を―――。

「少々お前らを侮っていたようだ」

タイトルを『無双OROCHI』から『無双SONKEN』に変えた方がいい気がしてきた。

「第二形態です!孫権様は真の姿を現したのです!」
「やけに興奮するな、かぐや」
「最近見た戦隊ものがそうでしたから。太公望様も今度ご一緒に如何ですか?」
「いいだろう」

「ふん!」
「ぐあっ!!」

「ふんっ!」
「うっ!!」

孫権がなんだかよく判らない力で陸遜と半兵衛を壁に打ち付ける。
実際の戦いでもその真の姿とやらになって活躍してほしいものだ。

「半兵衛!陸遜!」
「尚香」
「に、兄様・・・!」
「兄に逆らったことを後悔させてやろう」

本当になんだこの展開。

「見ていれば判ります!だからお静かに!」
「ああ、悪い」

「負けない!私に力を貸してくれた半兵衛や陸遜の為にも私は負けない!」
「来るがいい!!尚香よ!!!」

そして尚香と孫権が激突した。
両者の戦いは激しく、互角に見える―――と思ったら大間違いだ。
ほぼ尚香が一方的に攻撃を繰り出している。
孫権はと言うと、尚香に攻撃する寸前で手を止めてしまう。
実の妹を傷つけない為の本能が働いているのだろう。
そこを考えると人間はまだまだ奥深いな。
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