伝記

□後編
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子リュックが大声をあげて走って来たのだ。
そして、三人を砂のドアから離す。

子リュック「鍵は!?」
ゼル「ギップルが・・・」
子リュック「貸して!」
ギップル「お、おう・・・」

ギップルは子リュックの迫力に押され、砂の鍵を子リュックに渡した。
子リュックはそれを受け取ると、すぐに砂の部屋の鍵を閉めた。

子リュック「何でこの部屋の鍵を開けたのさ!?」
ゼル「昔から鍵つきの部屋には何かあるって言うだろ?」
子リュック「それでもこの夢の世界じゃ開けちゃ駄目なの!!」
レノ「説明受けてねぇから判る訳ねーだろ、と」
子リュック「そ〜れ〜で〜も〜っ!!」

地団駄を踏む子リュック。
そんな子リュックにギップルが質問する。

ギップル「なぁ、リュック。あの部屋にいたリュックは―――」
子リュック「知らなくていいの!!」

子リュックが怒って言うものだから、ギップルはこれ以上追及はしなかった。
何だか嫌われそうでもあったし。
そして―――

ギップル「まぁでも、捕まえたぞ」

ギップルは子リュックの手を掴んだ。
すると子リュックは「しまった!」というような顔をしてギップルを睨む。
しかし、時既に遅し。
子リュックは観念したらしく、「はぁ〜」と思い溜息を吐いた。

子リュック「ちぇっ、仕方ない。付いて来て」
レノ「どこに連れて行くつもりだよ、と」
子リュック「この夢の世界の広場だよ」

子リュックは軽くギップルの手を振りほどくと歩き出した。
レノたちは顔を見合わせ、肩を竦めた後にリュックの後を付いて行った。










広場


とぼとぼ、と言った感じで子リュックが歩いていると、別方向からティファとクラウドを従えた子ユフィと、アーヴァイン・ヴィンセント・ビビを従えた子セルフィが歩いて来た。

三人「あっ!」

三人はそれぞれの姿を捉えると、すぐに走り出した。

子ユフィ「まさかの捕まえられた系?」
子セルフィ「捕まえられた系」
子リュック「捕まえられた系」

三人は揃って溜息を吐く。
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