鼻毛スピリッツ

□鼻毛4『三日月の夜にランデブー』
3ページ/8ページ

「ふぅ、何とか上り切ったな」
「見ろボーボボ!!まだエスカレーター地獄は続くぞ!!」

一息ついていたボーボボだったが首領パッチのその言葉でグッと拳を握る。

「チクショウ、これでは身が持たんぞ・・・!」

「ポリゴン真拳奥義『メテオ・ポリゴン』」

聞き慣れた声と共に、目の前のもう一つのエスカレーターが巨大な三角錐となっているポリゴンに壊される。
視線を移せば、自分たちが上って来たエスカレーターが同じように壊されており、動かなくなっている。
しかも、ビュティたちはそれから上って来ている。

「物凄く動くつっても所詮は機械だろ」

ランバダは当たり前のように言い放つと、更に上がって行った。

(((俺たちの苦労って一体・・・)))

ランバダにそのつもりは無かったのだが、ボーボボたち3バカは冷めた気持ちになったと言う。








そんな事を続けながら、とうとう最上階の扉の前まで来た。

「とうとうここまで来たね」

ビュティが力強く言う。

「ああ、行くぞ」

ボーボボも力強く言って扉を勢い良く開けた。

「「「オラオラ!!勝負じゃナドラーーーー!!!!」」」

ボーボボ・首領パッチ・天の助はチンピラ宜しく挑発たっぷりの声で中に突入した。
しかし、そこで驚くべき光景を目の当たりにする。

「なっ!?こ、これは・・・!!!?」

中に入れば、天井もなければ壁も無く、いつかのハレクラニ戦の時のように中は絶景となっていた。
しかも、何時の間にか夜になっている。
そして、その部屋の中央にはナドラが佇んでいた。

「やぁ、諸君。待っていたよ」

ナドラは不敵に笑う。

「外から見たらこんな風じゃなかった筈だぞ!?」

ヘッポコ丸が大声で尋ねる。
ナドラは表情を変えずにヘッポコ丸の質問に淡々と答える。

「私の真拳は夜空があるともっと強力になるのでね。
 君たちが上って来る間に部屋をオープンにさせてもらった」

「随分余裕じゃねーか」

「騎士はいつだって冷静でなければならないからな」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ